非常時こそ食事 プロが教える「非常食」の備え方(後編)

2021.03.11(木)

10:15

 東日本大震災から10年を迎える中、防災は日頃からの備えが重要です。今回は「非常時こそ食事が大切」ということで、防災のプロ「備え・防災アドバイザー」の高荷智也さんに非常食の備え方を聞きました。

 東日本大震災から10年を迎える中、防災は日頃からの備えが重要です。今回は「非常時こそ食事が大切」ということで、防災のプロ「備え・防災アドバイザー」の高荷智也さんに非常食の備え方を聞きました。

 非常食の備えはできているでしょうか。高荷さんによると、非常食は4種類に分類できるそうです。避難時に食べる「行動食」、避難所や車中泊などで食べる「避難食」、停電や断水などインフラが復活しない中での生活に備える「短期備蓄」、流通が停止して本格的な食糧危機に備える「長期備蓄」です。

 避難所などで食べる「避難食」は、電気・ガス・水道が止まっていても食べられるもの、常温保存が可能なもの、そしてできれば「食器も必要ないもの」が理想です。例えば、缶詰や野菜ジュース、お菓子などが当たります。最近では調理の簡単な災害用食品も販売されています。昔は「乾パン」というイメージでしたが、最近は「パンの缶詰」が主流です。パンの缶詰の中にはマフィンのようなパンが2つ入っています。他にも大手カレーチェーンの「サバカレー」の缶詰なども便利です。また、電気やガスが復旧しない中、自宅でしばらく避難生活をする場合の強い味方が「カセットこんろ」です。お湯を沸かしてレトルト食品やインスタント食品なども食べることができるので、避難生活の苦しさが和らぎます。

 ここまで紹介してきた非常食の備蓄方法で特にお勧めなのが「日常備蓄」です。(1)食品の買い置きを多めにして、(2)賞味期限が近づいたものから食べます。そして(3)全部食べてしまう前に買ってきて補充します。これを繰り返すことで、自宅に非常食がないということが防げます。また、いざという時に賞味期限が切れていたということもなくなります。普段から備蓄品を食べ慣れておけば災害時にストレスを感じにくくなり、特売日に買えば低コストで継続することができます。

 前半では、避難時に食べる「行動食」のアイデアを詳しくお伝えしています。

 

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