休校による家庭学習は“自分が主人公”であることを取り戻すチャンス

2020.05.29(金)

06:50

TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月~金曜7:00~)。5月7日(木)放送の「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、慶応大学特任准教授でプロデューサーの若新雄純さんが“家庭学習”について述べました。

TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月~金曜7:00~)。5月7日(木)放送の「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、慶応大学特任准教授でプロデューサーの若新雄純さんが“家庭学習”について述べました。

◆家庭学習で頑張るべきことは?

京都府教育委員会は、休校中の家庭学習を手伝う教材「京都府教育委員会からの挑戦状」をWebサイトで公開。主要5教科と小学生は体育も用意し、教科書の単元別に基礎の星1つから課題解決型の星4つまで問題があり、休校がいつまで続くのかを見ながら追加していくとのことです。

新型コロナウイルスの影響により学校が休校となり、いかに家庭学習を行うかが話題になっていますが、若新さんは「家で勉強するのは嫌じゃないですか?」と提起。若新さん自身、家での勉強が嫌いだったそうで、京都の頑張りを評価しつつも「テレワークなどが議論されているけど、僕は今の時期は記号や年号を覚えたり、問題を解くとかではないことを頑張ったほうがいい」と主張。

しかし、かくいう若新さんも家での勉強を楽しんでいた時期があり、それは中学入学後、テストの順位が付くようになったとき。当時、テスト前には必ず部屋の模様替えをしていたそうで、「“今回はこのセッティングで勉強するぞ”みたいな感じで気分がアガる、仕切り直しだった」と振り返ります。

母親からは「カタチから入るのではなく、どんな環境でも集中できるようになりなさい!」と注意されていたそうですが、「どんな環境でもすぐに集中できる人が稀にいるけど、ほとんどの人がそうじゃない」という若新さん。「(自宅は)チャイムも鳴らないし先生もいない。膨大な時間を与えられているなかで、自分で区切って集中するのは難しい。僕はこのやり方じゃなかったら勉強が楽しめなかったと思う」と自身の経験を踏まえ持論を展開します。

◆自分が主人公であることを取り戻すチャンス!

「学ぶことで大事なのは、どれだけ覚えたかや点数以上に自分にとってどんな体験になっているか。苦痛なのか、自分なりに工夫して面白かったのか、やらされたのか、自分でやったのかが重要」と指摘する若新さん。「僕は模様替えによって時間をムダにしていたとしても、それは自分なりにデザインしたもの」と自信たっぷりに話し、「大人になってからも集中しないといけないときは、絶対にカタチから入るようにしている」とそのやり方は今も変わらないと言います。

総じて、「自分が取り組む物事の主人公として、自分で考え、自分で作り、変えていくようなモードに入るようにしている」と言います。そして、「学校の教室や先生のいる前では自分なりにデザインすることは難しい。でも、家で勉強するという物語は一人ひとりが自由に作れる状態であり、自分なりにデザインしてみると勉強という景色も変わると思う」と言明。さらには、自分でデザインをする体験が残るだけでも価値があると言い、「ぜひ模様替えから」とおすすめしていました。

MCの堀潤は、同意しつつ「(親は)もっと(子どもに)委ねてみてもいい」と追加。著述家の北条かやさんも、学校は同調圧力もあって勉強せざるを得ないものの、自宅では「主人公感がないと本当に勉強は楽しくない」と若新さんと堀の言葉に追従します。

最後に若新さんは「学校では集団生活だから仕方ないけど、みんな登場人物の1人になってしまう。テレワークも含め、自分なりに考えてデザインする、主人公であることを取り戻すチャンス」と訴えていました。

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<番組概要>
番組名:モーニングCROSS
放送日時:毎週月~金曜 7:00~8:00 「エムキャス」でも同時配信
レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/morning_cross/
番組Twitter:@morning_cross

 

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