都市農業の街・練馬で「サミット」 29日から

2019.11.29(金)

11:15

 東京・練馬区で11月29日から3日間、海外の5つ都市から専門家を招いた「都市農業サミット」が開かれます。練馬区の農業の現状を取材しました。

 東京・練馬区で11月29日から3日間、海外の5つ都市から専門家を招いた「都市農業サミット」が開かれます。練馬区の農業の現状を取材しました。

 練馬区は今も、住宅街の中に農地が点在しています。練馬区の農地は東京23区全体の農地の4割を占め、キャベツの生産量も都内1位です。また、江戸野菜として有名な「練馬大根」も収穫期を迎えています。

 「都市農業サミット」は、都市農業が盛んなニューヨーク・ロンドン・ジャカルタ・ソウル・トロントの5つの都市から農業者や研究者らを招き、都市農業の魅力と可能性を共有しながらお互いに学ぶことが目的です。

 サミットで行われるシンポジウムの打ち合わせが練馬区役所で行われた25日、区内で農業を営む白石好孝さんも打ち合わせに参加しました。白石さんは、シンポジウムで都市農業に関する取り組みを報告します。

 農家の白石さんは現在、収穫した練馬大根を天日干ししている真っ最中です。畑は住宅街の中にあるため、白石さんが大学を卒業して家業の農家を始めた40年前は「農作業の土ぼこりが迷惑」「トラクターがうるさい」などといった苦情もあったといいます。こうした中、近隣住民の理解が進む糸口になったのは「白石さんの野菜、あまり食べる機会ないですね」という、住民との会話だったといいます。

 そこで、白石さんたちはおよそ30年前から地元住民への直売を始めました。すると、野菜を食べた住民の間で評判となり、練馬区の農業は徐々に市場流通から住民への流通に移り変わっていったということです。

 練馬区の都市農業は、これからもさらなる発展を目指し続けます。

 

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