建築士グループ「アーチ構造中止を」
(五輪 - 2015年6月5日 20時05分)
費用の増加など様々な問題が指摘されている新国立競技場の建設について建築士のグループが現状のデザインで採用されているアーチ構造と屋根をやめて費用を抑える案を報道陣に公開しました。
幕張メッセの設計などで知られる槇文彦さんら建築士6人のグループは、新国立競技場の建設について現状のデザインでは費用が2700億円を超えると警鐘を鳴らしています。槇さんらは費用を増加させる最大の原因は開閉式の屋根を取り付ける大規模なアーチ構造にあるとして、アーチを作るには資材が高騰していて、工事も難しくなると指摘しています。その上でアーチを無くして屋根も客席のみを覆う形にする事で費用を1000億円ほど抑えられ、工期についてもおよそ3年半で完成させられると話します。
槇さんは「オプション(代案)を彼ら(国やJSC)が考えるチャンスは時間的にもあると思います。それをしないで“間に合わないからこのままで行くんだ”というのは、まさに太平洋戦争の最後の(日本軍の)参謀本部と同じなんですよね。」と話しました。
槇さんらのグループは公表した提言について建設を担当するJSC(日本スポーツ振興センター)に先週伝えています。
JSCはTOKYO MXの取材に対し「提言は拝見していて、ご意見として受け取ります」とだけ話し提言への回答はしない考えです。