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東京・大田区「区長の多選自粛条例」の廃止決定 現職は4選狙う

(地域・まち - 2018年12月7日 18時30分)
 区長の多選自粛を求める東京・大田区の条例の廃止が、12月7日の区議会で決まりました。この「区長の多選自粛条例」は、2007年に現在の松原区長が自ら提案して決めたものでした。

 「『大田区長の在任期間に関する条例』を廃止する条例」は、区議会本会議で起立多数で可決されました。これにより「区長の任期は連続3期を超えないよう努める」として自粛を求めていた条例の廃止が決まりました。4選を目指して次の選挙への出馬を表明している松原区長は、条例の廃止で出馬を妨げるものがなくなった形です。

 「多選自粛条例」を巡っては、条例を定めた東京都内の他の区でも紆余(うよ)曲折がありました。杉並区では2003年、当時の区長によって「通算3期を超えない」とする自粛条例が定められました。しかし、次の田中良区長は「立候補を抑制する力が働き、事実上の制約になる」として、就任した年に条例を廃止しました。また、中野区では当時の田中大輔区長が、大田区と同様に「連続3期を超えない」とする自粛条例を作りましたが、その後、一転して「区政は継続性が大切」として、区長自らが条文を削除しました。4期目の選挙には当選しましたが、5期目を目指した選挙では落選しました。田中区長(当時)は5選を目指したことし6月、「昔と今で言っていることが変わっていることも含め、区民に判断してもらうべき」と訴えましたが、落選しました。

 そして今回、大田区でも多選自粛条例の廃止が決まりました。

 松原区長が区長選に初めて出馬したのは2007年のことです。当時は5期20年という“長期政権”で引退した前区長の後任を争う選挙で、区政の長期化に反対した松原氏は「多選自粛」を公約に選挙を戦いました。そして前区長が推す候補を破って当選を果たし、その年の区議会で「多選自粛条例」を成立させました。その後、松原区長は「国際都市・大田」を掲げ、羽田空港の国際化に尽力し、全国に先駆けて民泊の条例を定めるなど、大田区の国際化へ実績を積み重ねてきました。

 こうした中、松原区長は、条例で区切った3期目の任期満了まで半年に迫った11月28日の区議会で、4選を目指すと表明しました。松原区長は「現在の区政の置かれた状況を鑑みると、これまでの区政の流れを止めず、大田区の未来へのチャンスを確実なものにしなければならない。まさに正念場。(重要課題には)羽田空港跡地の街づくりのほか、少子・高齢化社会への対応、公共施設の老朽化対策、区民の暮らしを守る防災対策など、かじ取り役として引き続き区政にまい進していきたい」と多選に理解を求めました。

 多選自粛の条例を廃し、4期16年の区政を目指すことについて、区民はどのように感じているのでしょうか。今回の出馬表明について、区民からは「あんまり長いとちょっと良くない。変わった方がいい。長いといろいろな問題が起きている」という意見や「自分で決めた公約を変えるということは、それなりの強い意志があると思う」「本人の自由だと思う。本人がやり残したことがあるなら、最後までやり遂げればいい」「区長は今、3期ですか。実績を持っていると思うので大いに賛成」など、区民の間でも意見が分かれました。

 政治学者で、国際医療福祉大学・教授の川上和久さんは「多選になるとチェックする人がいなくなっていく。組織が硬直化し、イエスマンばかりになり、行政も、知事や市町村長の言うこと以外が通りにくくなる弊害が指摘されている」といいます。その上で「自粛条例をやめてまで4期目に挑むということは、なぜやらなければいけないのか、そのための政策は何なのかということについて、有権者も今まで以上に厳しくチェックして投票する必要がある」と話しています。

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