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「都合のいいATM」? 東京都が反対する理由とは

(都政 - 2018年12月4日 18時30分)
 東京都の小池知事が、12月4日に開会した東京都議会の所信表明の中で言及した「東京を標的とした税制度の見直し」とは、どういうことでしょうか。

 見直しの対象となっているのは、企業が国や都道府県に納める税金です。東京都内に本社がある企業は、国に対して「法人税」を、東京都に対して「法人事業税」と「法人住民税」を納めています。今回、国が目を付けたのは、この法人事業税と住民税です。

 法人事業税と法人住民税は、東京都の税収からそれぞれ2100億円ずつ、合わせて4200億円が国に納められています。これは、企業が多くて税収が多い東京都のお金を、企業の少ない地方の県に回そうと国が進めている「偏在是正」のためで、10年前から順次始まった措置です。

 この措置は「一時的な対応」だったため、消費税が10%になるのに合わせて東京都の法人事業税を国税化することを廃止する代わりに、東京都の法人住民税から国に回す分を5000億円に増やすことがすでに決まっています。

 お金を地方に回す議論について、東京都は「これで終わり」かと思っていましたが、国の検討会は2018年11月20日になって「新たな偏在是正として、法人事業税を対象とすることが適当」という考えを示しました。つまり、一度は廃止が決まった法人事業税の国への移転を「復活」させ、法人住民税と合わせ、より多くのお金を東京都から地方に回す仕組みです。詳しい方針はまだ示されていませんが、仮に現在と同じ水準だった場合、東京都は2100億円ほど国に回す額が「復活」してしまい、都の損失は法人住民税の損失分=5000億円と合わせて7100億円になる可能性も考えられます。しかも、国の検討会は東京都に不利な配分方法も提案しているので、7100億円よりもさらに多くなる可能性もあります。この一連の対応について、東京都は「まるで都合の良いATMではないか」と、国への批判を強めています。

 東京都としては、税制度の改正で5000億円の損失になってしまったものの、これで済むと思っていたところ、新たな措置が加わると、現在と同じ水準でも2000億円程度、さらに損失が増えることになってしまいます。2000億円とは、例えば「保育所の建設」で考えると、定員100人の保育所が600施設も造れるほどの金額です。待機児童問題や2年後の東京オリンピック・パラリンピックを控える東京都にとっては、いくら他の自治体よりも税収が多いといっても、今後、必要となる金額は大きいというのが東京都の主張です。

 自民・公明の与党は、12月中旬にも税制度の見直し方針を決める予定で、結論が出るまではあとわずかです。東京都のかじ取り役を担う小池知事は、どう訴え、策を講じていくのでしょうか。

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