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「中野サンプラザ」解体へ 中野区長が表明

(地域・まち - 2018年9月12日 18時30分)
 「中野サンプラザ」の場所に新たにアリーナを建設する計画の見直しを訴えて区長選挙を制した、東京・中野区の酒井直人区長が、建物を取り壊して新たな施設を整備する考えを示しました。

 中野駅前に位置する中野サンプラザは、コンサートホールなどを備えた複合施設で、区の象徴として長年親しまれてきました。これまで、中野区は老朽化したサンプラザを建て直し、新たに1万人を収容できるアリーナ建設の計画を示していました。これに対し、6月の区長選で計画の見直しを訴えて当選した酒井区長は、中野サンプラザを含む駅前周辺の再開発について検証委員会を立ち上げ、今年度中にも方向性を示すとしていました。区長選の当時、酒井氏は「なぜ1万人のアリーナなのか根拠も示されないまま、計画だけが先に出された感がある。サンプラザと区役所の跡地だけでなく中野駅周辺をどういう街にしていくか、区民参加で考えていくプロセスが必要」と訴えていました。

 しかし、酒井区長は9月11日に開かれた区議会の中で、現在のサンプラザの建物を取り壊し、新たな施設を整備する方針を示しました。建物を残して15年間存続するための改修工事を行う場合、試算でおよそ32億円の費用がかかり「経営的に非常に厳しくなる」という理由です。

 この方針について、中野区民からは「私の青春の思い出。なぜ壊してしまうのか。歴史あるものもある程度残していかないと。新しいものばかりがいいわけではない」「いつ崩れるとも分からない。きちんとした建物を建ててもらった方がいい。楽しみにしている」「現状維持でいいような気がするが、そうはいかないのだろう。(区長が)検討すると言いながら豹変(ひょうへん)するのは、誰もが心配することではないか」など、さまざまな声が聞かれました。

 12日の区議会で、酒井区長は議員から新たに建設する施設の具体像について問われましたが「今後、検討していく」と述べるにとどまりました。酒井区長は「中野の街が継続的に発展していくためには中野サンプラザの後継施設としてのホールやコンベンション機能が必要だと考えているが、施設形状はアリーナ型がいいのか、1万人という規模が妥当なのか、どのようなコンテンツを発信していくのがいいのかなどの検討が必要。今後は区民会議などを通じて議論していく」と述べました。

 酒井区長は新たな施設について、歴史や実績、施設の形状や機能に加え、名前についても新しい施設に引き継いでいくことに力を注ぐとしています。また今後、区民や専門家と新たなランドマークづくりについて議論していく方針です。

<サンプラザ解体は決定事項? 区長は解体の方針だが…>

 中野サンプラザの建て替えは、6月の中野区長選挙でも争点の一つになりました。特徴的な形をした中野サンプラザは1973年に建てられ、低層階には2222人を収容できるアリーナがあります。現在、建設から45年が経過し老朽化が進み、前区長は「1万人規模のアリーナを整備する建て替え」を提案していました。この、前区長を破って当選したのが、現在の酒井区長です。酒井区長は選挙で「サンプラザをどうするのか、区民が参加して考えるプロセスが必要」と主張し、建て替え、改修、どちらとも明言していませんでした。

 こうした中、酒井区長は11日の区議会で「解体して建て替える、再整備に向けた検討を進める」考えであることを示しました。酒井区長はあくまでも「自分自身の考えを語っただけ」で、まだ中野サンプラザの解体が決まったわけではありません。

 現在、区民や専門家で構成する会議で議論されていて、今後、月に1回程度開催される予定です。この会議は区民も傍聴することができます。この議論を踏まえて中野区は再整備事業を検討し、区議会に報告などをしつつ、最終的に中野サンプラザをどうするのか事業計画を作ることになります。

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