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東京都の受動喫煙防止条例案 規制見直しを求める声も

(都政 - 2018年5月15日 18時30分)
 6月に東京都議会への提出を目指す、東京都の受動喫煙を防ぐ条例について、小池知事が賛成、反対のそれぞれの団体から聞き取りをしました。

<東京都の「受動喫煙を防ぐ条例」とは?>

 東京都の条例の骨子案は、国が定める基準より厳しい規制となっています。規制の対象は「働く人や子どもを受動喫煙から守る」という基本方針の下、決められています。

 原則として屋内は禁煙で、専用の喫煙室内に限って喫煙ができるのは、多くの人が利用する運動施設、ホテル、事務所、鉄道、船舶、飲食店などです。ただし、飲食店には一部例外があり、「従業員を雇っていない店の場合」は喫煙・禁煙を選択することができます。

 一方、敷地内禁煙となる施設で屋外に喫煙場所が設置できるのは、病院、児童福祉施設、行政機関、バス、タクシー、航空機です。屋外にも喫煙場所が設置できないのは、幼稚園、保育所、小中学校、高校です。

<小池知事が反対派・賛成派からヒアリング>

 今回、東京都が検討している国の基準よりも厳しい骨子案には、飲食業界などから「考え直してほしい」などの厳しい意見も出ています。

 都は条例の骨子案で、従業員を1人でも雇っている店は「禁煙」としています。15日午前、飲食店などを営む業界団体の関係者と条例案について聞き取りに臨んだ小池知事でしたが、業界側は規制が売り上げの減少や廃業につながる恐れを指摘し、規制の緩和を求めました。面会で事業者は「(国と都)2つの法令ができると業界としても混乱を招く。再考をお願いしたい」「1人でも従業員を雇っていると全面禁煙だというのは、いくらなんでもやり過ぎ。それだけは勘弁してほしい」「料理を覚えたい従業員を雇おうとすると、1人でも雇っていると禁煙というのでは厳しい。緩和策を講じてほしい」などと訴えました。

 これに対して小池知事は業界側の意見に一定の理解を示しつつ「非喫煙者が8割の時代。たばこを吸う人も吸わない人もお互いに快適に過ごせる街の実現のため、声をしっかりと受け止めたいと考えている」と述べ、条例案への理解を求めました。

 続いて小池知事は、条例に賛成する立場の子育て世代から意見を聞きました。母親たちはたばこがもたらす子どもへの影響を「子どものことを考えると、たばこは非常に気になる。レストランに入っても体に付着する。新幹線に乗っていても(喫煙から)戻ってきた人の臭いも気になる」「喫煙者がいるかいないかは、飲食店に行ってみないと分からない。レストランや空間で配慮が進むと、外出先が増えて楽しく過ごせると思う」などと、小池知事に訴えました。受動喫煙を巡って、意見は賛否が分かれました。

 その後、小池知事は東京23区の区長たちとも面会し、条例制定に向けて協力を求めました。小池知事は面会後「受動喫煙防止の重要性は区長らと認識は一致している。方法論や、実際に区と協力して、どのように活動、指示につなげていくのかなど、詳しく教えてほしいという話があった」と語りました。小池知事は6月に開かれる都議会に条例案を提出する予定です。

<杉並区長は反発も>

 23区の区長からは概ね了承を得られましたが、杉並区の田中区長は規制の対象となる施設の決め方について不満が聞かれました。

 田中区長は「喫煙室を区が設置してきた経過からすると、なぜ一律で全面撤去することを法律や条例で一方的に言うのか。施設の管理権限者は基礎自治体。受動喫煙防止の目標を国が示すのは大賛成。しかし、具体的な手法、実行計画の策定は基礎自治体が作ることが合理的」と述べ、規制対象となる「区の施設」などについて、受動喫煙防止の具体的なやり方は各区に任せてほしいと主張しました。

 これまでの仕組みを何か変えようとすると賛成と反対の意見が出るのは致し方ないところですが、小池知事は受動喫煙の防止条例をどのようにまとめていくのでしょうか。

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