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日本で唯一の「国立映画アーカイブ」誕生 所蔵8万本

(文化 - 2018年4月12日 18時30分)
 世界的に評価されている日本映画をもっと広く発信しようと、全国でただ一つ、映画を専門的に収集、所蔵する国立の美術館が東京・中央区京橋に誕生しました。

 これまで東京国立近代美術館の一部門だった「フィルムセンター」が独立し、4月9日に日本で6つ目となる国立美術館「国立映画アーカイブ」が誕生しました。

 館内はまさに映画尽くしで、映画館のロビーのようにポスターがたくさん貼られているほか、広くて座席も多い上映スクリーンもあり、映画の企画上映や関連資料の収集・展示を行います。さらにおよそ8万本の貴重な映画フィルムを収蔵していて、温度や湿度の管理などフィルムの保存作業に加え、修復や復元作業も行います。

 1903年に公開された映画「紅葉狩」は現存する日本人が撮影した映画の中で最も古いもので、2009年に映画として初めて国の重要文化財に指定されました。国内で、映画が芸術の一つとして認識されるようになったきっかけともいえる作品です。岡島尚志館長は「(先進国では)1930年代半ばから映画の保存機関・専門調査機関が存在する。日本もついに国立の専門機関が誕生したのは大変意義深い」と語ります。今後は館内での上映・展示だけでなく、国内外での巡回上映やワークショップ開催など、日本映画を広く伝えるための活動を強化します。

 こうした中、課題もあります。膨大な数のフィルムを所蔵する一方で、正規職員は11人しかおらず、非正規の職員を入れても60人ほどで管理しなければなりません。このため、国立映画アーカイブはフィルムの保存や復元を行う人材の育成にも今後、力を入れたいとしています。岡島館長は「日本でも本当にたくさんの映画が既に世の中に存在しない。専門家がきちんと映画を保存するということをしなければいけない。同時に、映画を多くの人が観賞できるような形にしなければいけない」と語りました。

 映画文化を後世に残す取り組みとしての「映画のための美術館」誕生は、絵画や彫刻などと同じように、映画が日本の芸術の一つとして世界に認識を広める第一歩として期待が集まっています。

 国立映画アーカイブは所蔵する日本映画の展示や上映だけでなく、海外にも貸し出すなど、その魅力を積極的に発信していきたいとしています。

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